メソットというと、タイとミャンマーとの国境のタイ側の街。ミャンマーからの輸入品である野菜や家具が安く買える。ピサヌローク、スコタイ、タークという街からミャンマーに向かった延長線上に在り、ターク県に入っている。
用足しを済ませ、街をぶらぶらしていたら、偶然にも知り合いに出会ってしまった。何とも世界は狭いものだ。その知り合いの紹介で、食事に行く事になった。「アライワ」と言う名のレストラン。アライワとは、「それなーに?」と言う意味のタイ語。当然、タイ料理の店である。場所はバンコク直通の公社バスが出る特急ターミナルから近い。
バンコクから比べると、夜は特に涼しい。夜空の漆黒の闇には,満天の星が煌めく。12月から2月頃なら,夜は如何してもセーターが欲しくなる。アライワは地元の名士の人が経営している店。店の中には、タイやミャンマーの骨董品の木彫の人形が生き生きして見える。
お任せのセットメニューを注文してみた。トム・カー・ガイという、チキンと野菜をレモングラスや生姜、ココナッツソースで煮込んだスープ。トム・ヤムのスープに似ているが一寸違う。そして美味しい。野菜とシーフード(エビ、イカ)の炒め物。蒸した白身の魚に、野菜やスパイスの沢山入った「あんかけ」をかけたもの。ニンニクとスパイスがうんと効いたカオトーン(お粥)に、デザートのフルーツの盛り合わせといった山海の美味がテーブルを一杯にする。
食べるというよりは、味わうというモードが強かった。タイ料理の王道を行く,エキゾティックな美味であった。美味しいタイ料理は、それほど辛くはない。唐辛子やスパイスの、程よい使い方が絶妙なのだ。程よい辛さと旨味の融合。シヴァ・シャクティーだ。たまには、こういう一寸豪華で、実質的に美味しい料理を楽しむのもいい。
バンコクからだと、遥か彼方のメソットであるが、その目的の為だけにも行く価値のある美味しい店である。食通のタイ人やフランス人、イタリア人なら間違いなく行ってしまいそうな店だ。尤も,そのお陰で繁盛しているのだろうが…
バス・ステーションから電話すれば、迎えにきてくれる。
744 Intarakhberee Road
Maesot Tak 63110 Thailand
goruong@hotmail.com
Mobile +66-8-1375-2171