2006年11月8日水曜日

懐かしの、スーパー・カブ


 タイから国境を越えマレーシアに入り、入国手続きをしている時、珍しいものに出会った。

恐らく1950年代後期から60年代初期にかけての、ホンダのスーパー・カブ。

私が最初に乗ったバイクも、スーパー・カブだった。

そのカブは、とても奇麗にして乗られている。

 暫く前にバンコクで一番初期の日産のブルーバードを見たのだが、その車も奇麗にして乗っていた。

二台とも、それがオーナーの自慢なのだろう。

時々,引っ張りだしては、自慢げに見せびらかして歩く。

別に悪い趣味じゃない。好きな人には,嬉しいものだ。

そのスーパー・カブは左側にブレーキが付いていた。

まるで、昔の欧米のバイクみたい。

 初期型の三速のオートクラッチ付きのモデル。

慣れないとクラッチが繋がる時、ショックが大きいのだが、慣れて来るとスムースにクラッチ操作ができるようになる。

昔を思い出してしまった。

当然、50ccの筈。

 今、アジアで売られているモペットは、大抵が100ccになっている。

100cc以下だと、免許がいらないからだ。

そこに、多いときは3〜4人で乗ってしまう。違法ではない。

どこの国でも、めちゃくちゃ沢山売れている。

男性女性を問わず、若者から年寄りまでバイクに乗りたがる。

暑い国では、バイクは「風を生み」、何といっても、気持ちがいい。

足の土踏まずの所は、ステップを踏むので、指圧効果もあり,健康にも良い。

燃費もかからず、自由に何処でもいけるからだ。

国境だって超えられる。

アジアでは、60過ぎの、爺ちゃんや婆ちゃんでも乗っている。

 色は、見た事のない藤色と小豆色の中間見たいな色なので、オリジナルかどうかは判らない。

ましてや,左ブレーキの輸出モデル。

チエンケースも付いている。

最近のバイクには、スポーツ指向なのかどうかは判らないが、チエンケースがハーフのものしか見られなくなってきたが、フル・チエンケースは有り難い。

チエンも汚れず、痛まず、オイルも切れにくい。

ハーレーみたいに、カーボン繊維のはいったラバーのベルトだと、もっといい。

油がいらなくなるので、チエンの油で足下やバイクが汚れなくて済む。

 マフラーも静かで、現行のモデルのマフラーを流用したのかもしれない。オリジナルのマフラーは,当然、ぼろぼろになっている筈。

コロコロと静かないい音をしていた。昔の音だ。
ライダーのおじさんも自慢げにしていた。いろいろと声かけられるのが,嬉しいんだね。
きっと,カブも照れくさがっている。

 ものを大事にするってことは、いいね。ただそれだけといっても結構大変だが、いろいろな楽しみ方があるものだ。