クアラルンプールの中華街の一角に、南インド風、タミール様式のヒンドゥー寺院がある。
暑いさなか、大理石で出来た寺院はヒンヤリとしていて、はだしで、磨き抜かれた大理石の床を歩くと心地よい冷たさと静けさが伝わってくる。
その寺院の右側の外壁に、立体的に彫刻された壁面がある。
目が覚めるかのように、鮮やかに彩色されていて、シヴァ神と家族が寛いでいる様子が、描かれている。
左から、サラスワティー(弁財天)、ガネーシャ(福徳神)、第三の目を開いたシヴァ神と、奥方のパルバティー(シャクティー。クリエィティヴ・エナジー、女神)、そして右手にタミール地方ではムルガンというが、カルティケーヤ(韋駄天)。
そして背後にはカイラス山(須弥山)、ここにもシャンバラの庭が現れている。
壁面を眺めながら、一服していると、タミール出身らしい、インド人の爺様がやってきて、シヴァ神の話をし始めた。
ヒマラヤ周辺やヴァラナシあたりではシヴァ神の人気とパワーは絶大だが、タミール・ナドゥーもシヴァ神は人気が高い。
その爺様は、生まれた時からの生粋のシャイヴァ(シヴァ派)、日本で言えば、生粋の江戸っ子って所だろうか。
話は尽きることなく続き、日もとっぷりと暮れ、食事を奢る羽目になってしまった。
今日は、ヴェジタリアンのターリー(大皿の定食)、ナーンの焼き加減が絶妙で美味かった。
インドや南アジアには、仏教や国家が出来る以前もの古代から、ヒンドゥーの神々は住んででいたようだ。
オーン・ナマ・シヴァーヤ!
2006年7月13日木曜日
クアラルンプールのヒンドゥー寺院。
時刻: 15:40