夢は誰でも見る。人の潜在意識にエネルギーが溜っているとき、夢 が動き出す。面白いのも、楽しいのも、不思議なのも、最近は全く見ないが、おぞましいのもある。
当たり前の話だが、まるで夢のようだ。
夢は「ナイト・ヴィジョン」と言って、夜、寝ている時に観る物だが、これは、 昼寝をしていた時、観たものだ。だから、デイ・ドリーム。でも、妄想ではない。
夢の中で、私は汽車に乗っていた。
窓の外にはサフラン畑、森や林、 野菜畑、小川や湖、そして蒼い空。
やってきては,通り過ぎる。
その変化を楽しんだ。
暫くすると、車掌がやってきた。何となく、中央アジア風の、黒髪の 女性。
年の頃なら30過ぎの美女。(ショウ ミー ユア ティッケット プリーズ)と英語で話しかけてきた。そこで、私は車掌に、「今、夢の中 で、たまたま乗り合わせたので、ティッケットは持ってません。」と正直に答えた。
すると彼女は、「夢の中で、夢と気付いている人には、ティッケットは不要です。十分、楽しんで下さい。実は私も、夢の中で車掌をやっているんです。」
列車は、その後、様々な美しい場所、星や月へと連れて行ってく れた。
十分に楽しめた。暫くして、地上的な風景、森、林、水辺の ある所にさしかかると一羽の大きな鷲が、旋回を始めた。
風景は、 流れさって行くのに、蒼い空に舞う鷲は、列車と、同調してランデヴ ーしている。
その空の青さは、どこまでも蒼かった。 まるでアフガニスタンか、ヒマラヤのようであった。
そこで、目が覚めた。
私は、カシミールのハウス・ボートの居間で、うたた寝と言うか、昼 寝をしていたのだった。
何気なく、窓の外を見ると、夢の中と同じような、蒼い 空を背景に大きな鷲が、翼を広げ、悠々と滑空していた。
夢と現 実とが、シンクロナイズした夢だった。
2005年11月23日水曜日
夢(その1)
時刻: 12:19