2005年11月22日火曜日

エッセンス(その4、サイクル)


 夜空を見上げれば、時の移り変わりと共に、一年365日、夜空の模様は変化し続ける。
自然の物事は、全てある状況から別の状況へと変化し、循環しているサイクルだ。
只、北半球においては、ポーラー・スター(北極星)は動かない。これは、私達のマインドに例えられる。そして、宇宙のエネルギーは、その周辺に展開し,回転する、無数の星のようだ。

 私達の手足や身体のなかにを巡るエネルギーは、基本的には、ネットワーク。
だが、今回のテーマは、エネルギーがメインテーマではない。
「知的な達成感」が隠された秘密。
このことが今回のテーマである。

 その意味する所は、意識、スピリットをより洗練されたもにする事。
そこから「妙薬」(甘露、アムリタ)が湧き出してくる。
勿論それは物質的なものや形のあるものではない。
それは、原初的な、「不滅のエッセンスの光」と言ったらいいかもしれない。

 もしその妙薬(甘露、アムリタ)を長く体験していると、人のマインドは変容し、輝き始めて、自発的になって来る。昔の人なら、龍とか虎とかと表現するかも知れないが、現代では、もっと知的に、クールに火と水の原理(日本ならカミと言うかもしれない)と言うだろう。
その二つの原理が、インナー・マンダラに於いて、相互に作用し始めると、そこに「サイクル」が現れる。
私達の内的な相互作用は、天を巡りだす。結果として、その相互作用と同時に、無心の、非相互作用のスペースが、交互に現れだす。

 もし、私達が静寂の内に、その状況に参入出来れば、自分のシークレット・ガーデンでは、全地球は非常にポジティヴで、調和に満ちたものとなり、多くの物事が、調和し始めようとするだろう。
錬金術では、「神秘の入浴」と、呼ぶそうだ。
時に、最も、効果的な行動は、一見、尻込みのようにしか見えないことがある。
 
 その状況、次元に到達したとしたら、瞑想は、より自然に、又自発性に起こるようになってくる。
天地の区別、あらゆる区別も意味を変え始める。その作用は、マクロ的でも、ミクロ的でもでもある。
それが、自然に自発的に起こるようになれば、やがてターニング・ポイントが現れ始め、宇宙全体に作用し始める。

 自然の物事は、ある状況から、その反対の状況へと、常に変化しながら、循環している。
朝が起き、昼が始まり、夕べを通じて夜が訪れる。 そして、四季もある。 
インドの人々は、それをナタラージ(踊るシヴァ神)と呼ぶ。

 別のモードで説明してみよう。
日本列島は、丁度、弓の形をして東北から、西南へと横たわっている。そこで弓の島ともよばれる。
弓を例えに使ってみよう。
弓を引くと、弓の両端は、近ずき円形に近くなってくる。次第に満月のようになってくる。
矢摺りと弦との距離は拡がって、弦は張り詰める。 
矢を放つ時、あらゆるプロセスは、自然に戻り、そこで緊張が緩む。
よくよくみれば、そこに自然の道筋が見えてくる。
緊張しているものは、緩み、空虚なものは、満ちてくる。そして、有り余るものは減少する。
そこに自然の道が見えてくるではないか!

 
 禅が、弓道を瞑想のメソッド(技法)にしたのは、このことに意味がある。
アジアの各地で、フルムーン・パーティーが毎月開催されるのも、その感動を多くの人達と分かちあうためなのだ。