タイ語で「カオ・マン・ガイ」という料理がある。タイであればタイ料理、中華街やマレーシアに行けば,中華や地元料理となる。何とも,ユニヴァーサルで人気のある食べ物だ。普通の呼び方なら、「ぶっかけ飯」の一つだ。
元を辿れば,イスラム料理だと言われている。
インドかマレーシア辺りから伝わってきたらしい。中華では,鶏飯(チーファン)と呼ぶ。
鶏の出汁(だし)で炊き上げたご飯に、蒸した鶏肉をスライスしてのせて、スパイシーな甘辛のたれをかけたものだ。パクチ(香菜)の効いた、チキンスープが一緒について来る。何から何まで、チキンずくしだ。
付け合わせに,生の唐辛子やニンニクを摘めるようになっている。タイの人は,それを摘んで,平気でむしゃむしゃ食べている。ムエタイ選手の動きが機敏で、スタミナもある訳だ。
さすがに緑の唐辛子は強烈。死ぬ程辛い。生のニンニクだけ摘むようにしている。
さっぱりとした蒸した鶏肉に,コクのあるスパイシーなソースのマッチングは絶妙。
ご飯も,ほんのりと,チキンで炊いた味がしみ込んでいる。普通の日本人にも,辛くはない。
知り合いの欧米人にも、ファンが多い位だ。特に鶏肉は健康上の理由からも、コレステロールも少なく、年配者や健康に気を使う人には人気がある。
値段も安く、うまいので、時には毎日続いてしまう。
又、汽車やバスで遠出するとき等の、弁当にもいい。頼めば,弁当箱に詰めてくれる。
バンコクのカオサンロードから一本平行した道路、ランブトリ・ロードと、チャクラポン・ロードとの角、アユタヤ銀行の交差点越しの筋向かいで,おばちゃんがやっている屋台が旨い。時々、娘さんが手伝いに来る。
店の名前等ないが、有名な店ではある。一日、150食以上は売れているようだ。一人前、25Bt.(80円弱)。安さも、旨さも、超一流。
値段が高ければ、旨いという訳ではない。タイにはこの店のように名前すらない旨い店が沢山ある。知る人は,皆知っている。
タイ中、何処でも食べられるが、やはり,バンコックとマレーシアのペナンが美味しいように思う。
カオ・マン・ガイ専門店か、イスラム料理屋に行けば食べられる。チャンスがあったら、お試しの程を…