2006年9月11日月曜日

珊瑚礁のトーン


 いつもはもぐってばかりいる海も、空か眺めてみるのも一興。
飛行機から撮った写真だが、タイだか、マレーシアだか判らないし、ましてや島の名前など判らない。大抵このような岩礁には正規の名前はついていない。
船頭さん仲間には,名前はあるかもしれない。

 空から見ると、海の生態系が、一望に判る。
珊瑚礁の海は、生態系が豊かで、水も奇麗。
見慣れていても、ターコイズ・ブルーとエメラルドがフュージョンしたような、美しい表情。
深みにいけばいくほど、インディゴが深くなっていく。決して飽きる事のない、自然の色。
何度見ても,何度触れても美しい。

 浅瀬で口を開けていると、色鮮やかな小魚が10匹くらい口の中に入ってくる。
だが、潜って面白いのは、やはり深みのインディゴ・トーンの所。
大きめの魚が、そばをスーッとかすめていく。
ときには、体に触れていく。
自然がしっかり保護されているので、魚が人を怖がらないのだ。

 珊瑚礁の海、とりわけ、内海の珊瑚礁には、波が殆ど立たない。
内海である事のほかに、珊瑚礁の複雑に入り組んだ海底の有り様が、波を吸収してしまうのだ。
だから、タイ湾の珊瑚礁は、バリや,オーストラリア、ハワイのように、サーフィンは出来ない。
天は二物を与えずってところかな。
しばらく前に起こった、インドネシアの大津波の被害は、外洋だった事もあって、被害は大きくなってしまったのだ。

 波がないといっても、潮は動く。
さもなければ、生態系は成り立たない。
ダイヴィング中に、急に水温が変わったり、魚の種類が違ってきたりする事がある。
潮の流れの境目にいる事になる。

 タイの海は、透明度がたかいので、私はもっぱらシュノーケリング。
重くてややこしいタンクなど背負うのはめんどう。
潜れば、20〜30メートルくらい先まで見えてしまうからだ。
漁をするとか、探検とか、宝探しなら必要かもしれないが、ただ楽しむには,シュノーケリングが好きである。

 古来から珊瑚は,七宝の一つに数えられるパワーストーン。
ストーンといっても,真珠や琥珀と同様に、石ではない。
珊瑚は動物なのだ。
だが、一般に、サンゴ虫の郡体の骨格なのだ。
勿論、許可なくサンゴをとる事は違法。
さもないと、すぐに丸裸になってしまう。
こらからも、ズーッと美しいままであって欲しい。

 浅瀬には、色の奇麗なチョウチョウ魚やベラ、キラキラしたネオンサインのようなのとか、華やかなのが多い。
中層から深みには、銀色をした中堅どころ、海の底の方には、たこ、ウツボ、エビとかがごろごろしている。
それなりの生活に合わせた、カーストがある。